採用担当者なら毎月確認したい人材市場データ4選【2026年最新版】

doda, マイナビ転職, 正社員採用

採用担当者が人材市場データを確認している様子

「最近、応募が集まりにくい」「競合より条件が悪いのだろうか」と感じたとき、担当者の感覚だけで求人媒体や募集条件を変えるのは危険です。採用環境を正しく判断するには、自社の応募データとあわせて、人材市場全体の動きを定点観測する必要があります。

ただし、有効求人倍率だけを見ても、自社が採用したい職種や転職サイト内の競争状況までは分かりません。公的統計、転職サービスの求人倍率、企業と求職者の活動率、実際の求人件数と応募数を組み合わせることで、採用難の背景が見えやすくなります。

この記事では、採用担当者が毎月確認したい4つの人材市場データと、2026年6月時点の最新値、採用実務への生かし方を分かりやすく解説します。

この記事の要点

  • 人材市場は1つの倍率だけで判断せず、母集団の異なる4つのデータを組み合わせる
  • 2026年6月は、求人側の動きが求職者側を上回る指標が目立つ
  • 市場データと自社の表示・応募・面接・採用データを並べて原因を特定する
  • 数値が悪化してからではなく、月1回の定点観測で早めに原稿や採用手法を見直す

2026年6月の人材市場を4つの数字で確認

1.18倍
有効求人倍率
前月比+0.01ポイント
2.55倍
doda転職求人倍率
前月比+0.11ポイント
43.3%
企業の中途採用活動実施率
前年同月比+3.1ポイント
求人142.1%
マイナビ転職の求人件数・前年同月比
応募数は98.7%

4つのデータに共通しているのは、企業の採用意欲が引き続き高く、求職者をめぐる競争が緩んでいないことです。特にマイナビ転職では、求人件数が前年同月を大きく上回る一方、応募数は前年同月をわずかに下回りました。

2026年の採用市場は「求人を出せば応募が来る」とは限らない

市場に求人が増えても、求職者の数や応募数が同じペースで増えるとは限りません。競合求人が増える局面では、媒体選定だけでなく、給与、仕事内容、写真、スカウト、応募後の対応まで含めた改善が必要です。

毎月確認したい人材市場データ4選

1厚生労働省「一般職業紹介状況」

最初に確認したいのが、厚生労働省が毎月公表する「一般職業紹介状況」です。ハローワークにおける求人、求職、就職の状況を集計しており、有効求人倍率、新規求人倍率、正社員有効求人倍率などを確認できます。

2026年6月の有効求人倍率は1.18倍で前月から0.01ポイント上昇、新規求人倍率は2.16倍で0.05ポイント上昇しました。正社員有効求人倍率は1.00倍です。新規求人は前年同月比3.1%増となりましたが、産業別では増減に差がありました。

全国値だけでなく、都道府県別、産業別、雇用形態別まで見ることが重要です。全国の倍率が横ばいでも、自社の採用地域や業界では求人が増え、競争が強まっている可能性があります。

採用実務での見方

有効求人倍率
市場全体の求人と求職者の需給バランスを見る
新規求人倍率
直近で企業の採用意欲が強まっているかを見る
地域・産業別
自社の採用地域と業界に近い競争環境を確認する

※ハローワークを通じた求人・求職データであり、民間転職サイトのみを利用する層をすべて表すものではありません。

2doda「転職求人倍率レポート」

dodaの転職求人倍率は、dodaの転職希望者1名に対して中途採用求人が何件あるかを示す指標です。全体だけでなく、業種別、職種別、地域別の倍率を確認できるため、正社員の中途採用で競合状況をつかむのに役立ちます。

2026年6月の転職求人倍率は2.55倍で、前月から0.11ポイント、前年同月から0.22ポイント上昇しました。求人数は前年同月比16.6%増、転職希望者数は6.7%増で、求人の伸びが転職希望者の伸びを上回っています。

地域別では、2026年6月の関西が2.14倍となり、前年同月の1.96倍を上回りました。大阪を中心に採用する企業は、全国平均だけでなく関西の推移も確認すると、地域内の採用難易度をつかみやすくなります。

倍率が高い職種では、求人を掲載して待つだけでなく、スカウトの送信数を増やす、経験要件を見直す、採用地域を広げるなど、候補者との接点を増やす施策も検討しましょう。

※doda独自の求人・転職希望者データです。自社が利用する媒体や採用職種によって、実際の競争状況は異なります。

3マイナビ「中途採用・転職活動の定点調査」

求人倍率だけでは、企業が実際に採用活動を行っている割合や、正社員が転職活動を行っている割合は分かりません。企業側と個人側の動きを同時に確認できるのが、マイナビの「中途採用・転職活動の定点調査」です。

2026年6月の企業の中途採用活動実施率は43.3%で、前月比では0.9ポイント低下したものの、前年同月比では3.1ポイント上昇しました。一方、正社員の転職活動実施率は4.0%で、前年同月比0.7ポイント上昇しています。

年代別では30代が5.9%と最も高く、20代が4.3%で続きました。自社が採用したい年代や業種の動きまで確認すると、ターゲット設定や訴求内容の見直しに活用できます。

企業の実施率が上がり、個人の転職活動実施率がそれほど伸びていない場合、1人の求職者を複数社で取り合う構図が強まりやすくなります。給与や休日だけでなく、入社後に任せる仕事、成長機会、選考の分かりやすさまで具体的に伝えることが大切です。

4マイナビ転職「正社員の求人件数・応募数推移レポート」

採用担当者にとって特に実務へつなげやすいのが、マイナビ転職に掲載された正社員求人の求人件数と応募数の推移です。求人側と応募側を同じ媒体内で比較できるため、「求人は増えているのに、応募は増えていない」といった変化を把握できます。

2026年6月は、2023年平均を100%とした場合の求人件数が244.3%、応募数が136.8%でした。前年同月比では求人件数が142.1%、応募数が98.7%となっています。

これはマイナビ転職内の集計ですが、少なくとも同媒体では、求人の増加に応募の伸びが追いついていないことを示しています。掲載中の企業は「市場全体で応募が減った」と片づけず、同じ業種・職種・地域の求人と比べて、自社の条件や見せ方に弱点がないか確認する必要があります。

4つのデータは役割を分けて読む

4つのデータで分かること

一般職業紹介状況
日本全体・地域・産業の大きな需給変化
doda転職求人倍率
正社員転職市場の職種・業種・地域別の競争度
中途採用・転職活動
企業が採用している割合と、個人が転職している割合
求人件数・応募数
マイナビ転職内で求人と応募のどちらが伸びているか

各データは調査対象や算出方法が異なるため、倍率や割合を横並びで比べるものではありません。「全体の方向」「自社に近い市場」「企業と個人の温度差」「媒体内の競争」という順番で見ると、採用環境を立体的に捉えられます。

市場データと自社データを毎月30分で確認する

人材市場データは、毎月同じ項目を同じ順番で確認してこそ変化が分かります。月1回、次の流れで確認する時間を設けましょう。

  • 4つの最新データを前月・前年同月と比較する
  • 自社の採用地域、業種、職種に近い数値を抜き出す
  • 自社求人の表示数、閲覧数、応募数、面接数、採用数を並べる
  • 市場要因と自社要因を分け、翌月に変える項目を1~2つ決める
  • 変更内容と結果を記録し、次回の判断材料として残す

市場データは「応募が来ない理由」ではなく「改善場所を探す材料」

市場が厳しいときでも、同じ地域・職種で採用できている企業はあります。表示が少ないなら媒体や検索条件、閲覧されても応募がないなら条件や原稿、応募後に離脱するなら連絡速度や選考フローというように、自社データから改善箇所を絞り込みましょう。

数値から採用手法を使い分ける

市場データを確認した結果、求人数が増えて競争が強まっている場合は、同じ求人を長く掲載するだけでは改善しにくいことがあります。幅広い層から応募を集めたいならマイナビ転職やdoda、対象者が限られるならスカウト、地域名や資格名で検索する人に直接届けたいなら採用リスティングなど、採用したい人材に合わせて手法を使い分けることが重要です。

また、応募が取れているのに採用につながらない場合は、媒体を変える前に、応募条件、初回連絡、面接設定率、内定辞退理由を確認する必要があります。採用成果は、広告だけではなく応募後の運用まで含めて決まります。

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株式会社ライノワークスでは、採用したい人材、地域、予算、期限を整理し、マイナビ転職・doda・スカウト・採用リスティングなどから適した方法をご提案します。掲載して終わりではなく、応募後の初動や掲載後の改善まで含めて支援します。

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まとめ

採用担当者が毎月確認したい人材市場データは、厚生労働省の「一般職業紹介状況」、dodaの「転職求人倍率レポート」、マイナビの「中途採用・転職活動の定点調査」、マイナビ転職の「正社員の求人件数・応募数推移レポート」の4つです。

2026年6月のデータからは、企業の採用意欲が高く、求人の伸びが求職者や応募の伸びを上回る状況が読み取れます。採用担当者は、求人倍率の上下だけで判断せず、自社に近い地域・業種・職種と、掲載媒体内の競争状況を確認することが大切です。

市場データと自社の採用データを毎月並べ、改善点を1つずつ実行すると、感覚に頼らない採用運用へ変えられます。媒体選定、求人原稿、スカウト、応募後の対応を一連の流れとして見直しましょう。

参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年6月分)」

参考:doda「転職求人倍率レポート(2026年6月)」

参考:マイナビキャリアリサーチLab「2026年6月度 中途採用・転職活動の定点調査」

参考:マイナビキャリアリサーチLab「2026年6月度 正社員の求人件数・応募数推移レポート」

※掲載数値は2026年8月3日時点で公表されている資料を参考にしています。各調査は対象者や算出方法が異なるため、数値を単純比較するものではありません。最新情報は各公表元をご確認ください。

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